2017-05

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マリアとヘレブ

町から遠く離れた大きな農家に一匹の猫が住んでいました。
茶色に所々白や黒が混ざった、まるでサビた鉄のような猫。
名前はマリアといいます。
彼女は小さな生き物が大好きです。どこからか小さなリスや
ネズミを連れてくると自分のお腹の下に入れて暖めます。
「にゃぁーにゃぁー暖めてあげる」
「にゃぁーにゃぁーエサを持ってきてあげるね」
マリアがそういってトカゲや小さな虫たちを捕まえに行って帰ってくるとマリアが連れてきた小さな動物たちはいつもいなくなっていました。

ある日、ご主人のペーターが大きな木の下で草刈りをしているとかさかさと頭の上に
葉っぱがふってきました。

ペーターは頭に降ってきた葉っぱを払うと。

「これはいやなものが住み着いたなぁ・・・悪さをするにちがいない」と木の上を睨みました。

木の上にいたのは一組のカラスのつがいでした。かさこそとペーターの上に葉っぱを落としたのは自分たちのひな鳥を守るためでした。

「夜が更けたらこのカラスどもを始末するか」ペーターはそういうと家に戻っていきました。

その夜、ペーターは木の棒と水桶に一杯の水を組んでカラスの巣に向かいました。
ペーターは木に登ると木の棒で親鳥ごとたたき落とすと落ちた巣に水をかけ
「これでわるさもできめぇ」といいました。

遠くでご主人が巣を落とすのを見ていたマリアはご主人が家に帰るのを確かめると一人で木の下にいってみました。

ぐちゃぐちゃと木の枝が絡まった巣、その上に二匹のカラスが死んでいました。
「おいしそうなカラスだこと」マリアはそう言うと死んだカラスを食べようとしたのですが
でもその下から「きゅーきゅー」という小さな小鳥の声が聞こえました。
マリアが前足で死んだ親鳥をどけると真っ黒なかわいいカラスの赤ちゃんが出てきました。
マリアは大急ぎでカラスの赤ちゃんをくわえると納屋の上の自分の寝どこにつれていきました。

「どうしよう。食べようかしら・・・」
「どうしよう、どうしよう・・・」マリアがカラスの赤ちゃんのまわりでぐるぐると回りながら悩んでいるとカラスの赤ちゃんがよちよちとマリアの方に近づくと「きゅー」と一声鳴きました。マリアはその声を聴くとどういうわけだか死んだお母さんのことやおばあさんのことを思いだしたときのように胸がきゅんとしました。

マリアはカラスの赤ちゃんを自分のお腹の下に入れるとさび色の体をクルッと丸めてカラスの赤ちゃんを暖め始めました。

「むかしおばあちゃんから聞いた話をしてあげるね。
昔々、動物が人間の言うことを聞かなくても良かった時代。
人間も動物も同じ言葉を喋っていた時代。
水が森や村をおおいつくしたんだよ。
何日も何日も猫や犬、牛、それにカラスや鳩までが一緒の船でこの水から逃げたんだよ。他の動物も仲良くこの船で暮らしていたんだけど・・・
ある日おきると水がどんどんとなくなっていたんだよ。
それで人間が本当に水がなくなったどうか調べるために自分たちにとって一番必要でないヘレブというカラスを空に放した。
ヘレブは何時間も飛びようやく小さな小さな丘を見つけてそこにオリーブの木を見つけたんだよ。きっと疲れていたんだろうね。
ヘレブは飛べなくなっていた。
そこに鳩がやってきたから一枚のオリーブの葉を鳩に渡してお願いだからみんなに伝えておくれと頼んだんだよ。
鳩も一生懸命に飛んでそのことをみんなに伝えるために帰っていった。
一枚のオリーブの葉をくわえて・・・
船に帰ると人間が待っていたので鳩は一生懸命にカラスがオリーブの木を見つけたことをはなしたんだけど・・・
どういうわけだか人間に言葉は通じなくなっていた・・・」

マリアはお話を終えるとカラスの赤ちゃんにヘレブという名前を付けました。

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