2008-11

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次官刺殺事件について

妄想殺人
妄想性障害による犯罪の典型として精神犯罪学において重要な事件、ダイアナダイアル事件と呼ばれる事件が1997年のアメリカで起きた。
事件の概要はこうだ。離婚後一人暮らしをしていた女性が突然に大家を拳銃で射殺。
この大家と女性の間にはなんら関係がなかったのであるが、彼女の供述に多くの心理学者や精神科医が驚愕した。

彼女がいうにはこの大家とは彼女が高校生時代から因縁があり、この男性は自分が成功しようとするたびに邪魔をしてきた。あるときは大学進学を妨害され、またあるときは夫とカジノにいったときに一億ドル相当の儲けがあったにもかかわらず大家に盗まれた。この大家がそのカジノで彼女に自分はナチスの暗殺部隊の人間であり、ナチと戦うCIA工作員の君を妨害し暗殺するために十億ドルの金でこの仕事を引き受けたと告白したと彼女自身に語ったという。その誤も彼女の人生にナチスとこの大家はつきまとい夫との離婚原因をつくったり、夫との別離後には二人の息子たちを暗殺をほのめかしたりしたようである。そして、彼女は行動に出た。愛すべき息子を守るために大家を射殺したのである。このストーリーは彼女の妄想の中でうまれた典型的な策謀妄想であり、大家はもちろん彼女が夫との別離後に始めて知り合った人物であった。


彼女は反抗におよぶまでに多くの手紙を上院議員や警察ならびにFBIなどに送っていた。その数は一日に20通をこえるほどの量であった。妄想が外に出たものであり、そこで否定などが行われれば精神的な代謝的な行為として成立したのであろうが、この手紙を受け取った人々は彼女の手紙をゴミ箱に捨て続けた。

なんら返信がない手紙、反応も少ない、そんななかで彼女は自分の妄想と現実をパッチワークし続け送り出すストーリーは改定に改定をかさねていき、最終的には10数枚のものになっていた。この作業によって彼女は強固な信念といってもよいほどのものに妄想を育てあげたといっても過言ではない。そして、最終的にはその妄想症状から生じた貧困妄想が現実の困窮と結びつき現実の犯行をおこした。
つまり最終的には貧困妄想(テーブルにおいた財布が消えた。車においたはずの現金が消えたなどの妄想が伴ったもの)彼女の妄想と現実界での行動と結びついたわけである。大家を殺したのも家賃という形でお金を支払うという行為が貧困妄想を刺激し続けたということに他ならないと思う。

アメリカという国においては陪審制度がとられているために彼女の症状を理解できなかった陪審員たちは彼女を懲役六十年の刑に服するように評決をくだしたのであるが、治療をおこなわれない彼女のにとっては陪審員も判事もナチの党員であるといまだに移っているようである。しかし、彼女は異常心理の中で子供たちを守ったという誤認された正当防衛にしか過ぎず。本来ならば充分な治療を受けさせるべきだと思う。

今回の愛犬事件において、それが陰謀であるかどうかは、マスコミや司法ならびに警察、近隣住民なども巻き込まなければ陰謀は成立しないだろう。その陰謀の加担者は単純に考えても数万とか数十万とかいう数の人数を要するだろう。また、そうした陰謀の加担者個々にたいして守秘させる何らかの契約がなければ無理だろうし、それに対価となるなんらかの見返りが存在しないと成立はしないだろう。戦後最大の陰謀はアメリカ海軍によるトンキン湾事件(ベトナム戦争に米軍介入するきっかけとなった事件)だろうと思うが、軍の様に組織化され思想的に統一化された組織においても、内通者というものは存在した。なんらかの策謀に関しては、それに関与する人間が多ければ多いほどに情報管理は難しくなる。そういった事実を踏まえた上で今回の事件については陰謀というものの可能性はきわめて低いといわざるを得ないし、アメリカ軍の機密行動を超える様な防諜(情報漏えいを防ぐ活動)を行うにしてはあまりにも、見込みうる、その効果は薄いといわざるを得ない。まともな情報組織の管理者ならばそれを実行することは決してないような事件だといっても良い。

今回の事件において「愛犬を殺した」ゆえに「官僚をころした」は社会と隔絶してしまった個人が、その個人が不遇にいたってしまった原因を自分を正当化することによってつづり合わせてきた妄想の結果であろうと思う。僕は今回の事件の報道はそれほどみてはいないのだけれども彼は生活は相当に困窮し、将来予測がたたない状況になり、結果として強度の貧困妄想が今までにつづりあわせてきた妄想と実際の行動を橋渡しをしてしまい殺人という狂気に駆り立てたのであろう。

今の彼の心情の中では愛犬の仇、つまりナチがごとき厚生労働省の元幹部に天誅をくわえたという気持ちで一杯であろう。
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